「ゆとり世代」の持つ素晴らしさ

『まんがで知る 教師の学び3』
~カリキュラム・マネジメント~ゆとり世代 の学びを生かす

1. 手順の説明

以下において、『まんがで知る 教師の学び3』の「第6章 カリキュラム・マネジメント~ゆとり世代」の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。

次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。

2.本章のまとめ

・自分はどういう人間なのか、どんな可能性があるのか、自分の強み(ワクワクしたり、自分が輝いたり、興味をもってやれること)、自分の人生をどのように組み立てるか、志(自分のビジョン)をずっと考え続けていくことが大切。
それが人の役に立ち、実現できればやりがいも生まれ、楽しくなり、みんなも幸せになれる。

・どんなことでも自分ごとと捉えると効果的に学べる。

・学習経験が人をつくるから、カリキュラム(計画を書いた“紙”ではなく、人をつくる理念を具現化するための道であり、地図)は大切

・ゆとり世代(総合的な学習の時間を通して、環境や福祉などの社会的な問題を考えてきたという学習経験がある)がボランティアとして大活躍し自主的で迅速な支援活動をしている。

・ゆとり教育を受けた世代をからかうことに何の意味もない。若い世代の良さを尊重し、彼らと協働してよりよい社会を創れる人間でありたい。

3.疑問に思うこと

「ゆとり教育を受けた世代をからかうことに何の意味もない。若い世代の良さを尊重し、彼らと協働してよりよい社会を創れる人間でありたい」
この文を重要ポイントとして、ピックアップしました。

これをふまえ、疑問を下記に示します。
「“総合的な学習の時間の学習経験を通して環境や福祉などの社会的な問題を考えてきたという学習経験”がゆとり世代のボランティアの意識を高めたのではないか、と“功を奏したかは定かではないが”という言葉で示されている。

しかし、ゆとり世代が“ボランティアの意識が高い“というのは、総合的な学習の経験というよりも、社会の流れ、もっと環境的なことが関係しているのではないだろうか。」

4.学びをどう生かすか

世界的に日本の「ゆとり世代」とかぶる点が多い、「ミレニアルズ」「ミレニアル世代」等と言われている世代、2000年以降に成人となった若者たちがいます。
彼らは「個人主義」「経験重視」「野心が少ない」「ボランティアなどの社会貢献に対する意識が高い」という特徴があるといわれています。

つまり、「総合的な学習」という学習経験が功を奏してボランティアの意識が高い若者が多いというよりも、その時代に育ったことが、ゆとり世代の意識を変えているといえます。

時代が大きく変化している時代に生まれたがゆえに、今までと環境が全く違う中で育ち、教育を受けてきた世代です。
昔から「最近の若者は…」という文句は言われるもの。

しかし、彼らの良さを生かしきれない社会の在り方にも目を向けるべきです。
責任を押し付けるのは簡単ですが、そこに何の解決も生まれることはありません。
だからこそ、その強みをもっと表に出し、活かしていくという意識を皆が持っていけば、今までとは違ったものが生まれてくるのではないでしょうか。

また、日本経済新聞によると、ゆとり世代の特徴として、ボランティアの意識が高いということの他に「自分の内的な信念に忠実に生きようという良質な人材も生まれている」とあります。
手段ではなく目的化、そして地位や年収という外的なものではなく、自分自身が充実することを重視しているといいます。

しかし、企業社会の中で自分の思いを形にする方法が見えず、社会貢献思考があってもそれをうまく形にすることが出来ていないので、休日のボランティアなどで自己実現を図ろうとする傾向があるそうです。

著者が述べているように、若い世代をからかっている暇はないのです。
彼らの、また自分たちの良さや強みを最大限に生かし合い、協働してよりよい社会を創るにはどうしていけばいいのか。
それを共に考え、行動してくことが何よりも大切なことなのです。

5.まとめ

私自身も「ゆとり世代」に対してはマイナスなイメージしかなく、直接かかわりを持ってもその良さを見ようとしていませんでした。
しかしそれでは何の解決にもならないことに、恥ずかしながら今やっと気づきました。

実際に企業では若者たちの良さを生かしきれずに、からかわれ続けている「ゆとり世代」が多いといいます。
お互いに強みと良さを生かし、この社会をよりよくするために協働していくことが出来たとき、この世界は良い方向へと大きく変化していくことでしょう。

【参照】

※自己マスタリー
人生において自分が本当に求めている結果を生み出す能力を、絶えず伸ばしていくこと。

※カリキュラム・マネジメント
子ども達の姿や地域の実態を踏まえて、教育課程を編成し、それを実施・評価し改善してくことを指す。
そのために必要な3点。
◎各教科等の教育内容を横断的な視点で考えて組織的に配列していくこと
◎子どもたちや地域の実態に基づき、評価・改善を図るためのPDCAサイクルを確立すること
◎教育活動に必要な人的・物的資源を地域等の外部の資源も含めて効果的に活用すること

※PDCAサイクル
「PLAN(計画)・DO(実行)・DHECK(評価)・ACT(改善)」の4段階を繰り返すことによって継続的にカリキュラムを改善していくことを指す。

※ゆとり世代
平成14年度の学習指導要領に基づく教育を受けた世代。一般的には大幅な学習量の精選と授業時間の削減が行われた。「総合的な学習の時間」が加わった時期。
真面目だが、積極性に乏しく、個人主義的な傾向が強い若者というマイナスの意味でつかわれることが多い。

【引用】

※「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」中央教育審議会答申(2016)より
どのように社会や人生をよりよいものにしていくか考え、主体的に学び続けて自らの能力を引き出していくことが、今の子ども達には求められている。

※「自分を磨く努力を怠ったのでは、能力を高めることはできないし、志を失ったのでは自分を磨く努力を継続することはできない」諸葛孔明の言葉

■ 執筆者情報
meg【元小学校教師】
小学校教員の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。