職業と自分を同一視していませんか?

『ソース』
~自分のワクワクを全部書き出そう~の学びを生かす

1.手順の説明

以下において、「ソース 第11章 自分のワクワクを全部書き出そう」の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。

次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。

2.本章のまとめ

・自分の好きなことを探す場所は「過去(子どもの頃に大好きだったことはなにか)」「現在(時間がないと決めつけ、あきらめていることは何か)」「近未来(やれたらいいな、やってみたいな)」。それを「ワクワクのリスト」として構成する。

・職業を自分と同一視している。(まるで仕事が自分であるかのように思い込みがち。)

・自分のあらゆる面を発見し、すべてを生活に取り入れ、同時に好きなものを人に与える生き方をすれば幸せになれる。

3.疑問に思ったこと

「職業を自分と同一視し、まるで仕事が自分であるかのように思い込みがち」
この文を重要ポイントとしてピックアップします。

これをふまえ、下記に疑問を示します。
「同一視と書かれているが、職業と自分を同一視するとはいったいどういうことだろうか。仕事が生活のほとんどを占め、仕事に追われているという状態のことなのだろうか。」

4.学びをどう生かすか

心理学では同一視※することで、欲求を満たそうとする防衛機制※が働くといいます。
この「同一視」という言葉は表面的に自分と職業をつないでいるのではなく、もっと深く無意識の部分で混同しているという事を意味しているのです。

つまり、職業=自分と思い込んでいる人が多いと著者は述べています。
自分を表現する言葉はその「職業」であると書き直すと、とても多くの人に当てはまっているのではないのでしょうか。

例えば、自己紹介をするときに「私は小学校の先生をしています。」と趣味や夢ではなく、その人の職業を述べる人が多いのです。
生活の一部であるはずの職業が、その人自身になっている例です。

その職業が何よりも楽しくて、これは自分の全てだと言えるのなら、何の問題もないと思います。

しかし、仕事が生活のほとんどを占め、仕事に追われているという状態である人。
または生活の中に好きなことややりたいことが入る余地がないほどになっている人。
そんな人は注意した方がいいのかもしれません。

「夢にまで仕事のことがでてくる人」、「常に仕事のメールをチェックしている人」、「家に帰っても仕事のことで頭がいっぱいの人」など知り合いにそんな人がいます。
私もその一人でした。

「同一視」とは、「自分にできないことがあると、”自分だって本気をだせばあれぐらいできる。”と思い込もうとする心理状態」です。「これはもともと、子どもが”親”という権威者に向き合ったとき、無意識に親の真似をしてその一部を自分の中に取り込もうとする反応」なのです。               (「プロフェッショナルを演じる仕事術」 若林計志著 より一部抜粋)

また、「同一視」はコンプレックスの反応の一部だとも書かれています。
「同一視」は、決して悪い事ではないし、どう生きるかを選択するのはあなた自身です。

しかし私自身、職業を自分自身と「同一視」していた時期は、周りがいっさい見えず、決して楽しい状態ではありませんでした。
自分として生きているという感じがしなかったので、息苦しさを感じていたのです。
その状態の時は、そこに「誇り」や「やりがい」を見出すことは出来ませんでした。

もしあなたが満足した現実を生きているのならそのままでいいのです。
しかし、何かしら不満や不安があるのなら、今の自分を振り返ってみてもいいのかもしれません。

一つの確認事項として、職業と自分を切り離して、自分自身のことを考えてみる。
そうしてみると、ワクワクすることが浮かんできたり、「好きなことをしていい」と自分に許可を出せるのかもしれません。

5.まとめ

なぜ自分にはワクワクすることがなかなか思いつかないのか不思議に思っていました。
恐らくその原因は、仕事と自分の同一視も関係していたのです。

仕事をしていないと不安だったり、その職や肩書きに頼ったり、堂々と趣味を語れないということです。
そこでしか自分を表現できなくなっていたのです。
それは私にとっては依存に近いものだったのかもしれません。

本書でいう、全てのワクワクすることを実践しようという提案はそんなところもあるのだと思います。
一つではこのように依存になってしまう可能性があります。
自分と職業の関係を一度振り返ってみてはどうでしょうか。

【参照】

※同一視
本来、性質の違うものを同じものと見なすこと。また区別のある自分と他人を混同すること。自分の感情や性質を他人の性質にしてしまったり、他人の特徴や事柄を自分のものと思い込むこと。

※防衛機制
欲求不満などによって社会に適応できない状態におちいった時に行われる自我の再適応メカニズム。(自分自身を守ろうとする心理のこと。)つまりは自分を正当化するために行っていること。

■ 執筆者情報
meg【元小学校教師】
小学校教員の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。