子どもの頃の経験が、人生に影響を与えている。

子ども達の「粘り強さ」を身につけるには、まずは大人が子ども達の小さなサインに気づくことから。

1.手順の説明

以下において、「GRIT~やり抜く力」の「IQと『功績の大きさ』は関係があるか?」の要約を行い、それについて批評します。

まず順を追って要約し、必要ならば補足します。
次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。

主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。

2.本節のまとめ

・偉業を成し遂げた歴史上の人物の略歴や伝記情報を細かく調査。『功績の偉大さ』の幼少時の平均知能指数レベルの差ははごく僅差。『知能』と『功績』の関連性はきわめて低い。

・偉大な人とふつうの人の決定的なちがいは『動機の持続性』。

・現代心理学で重要とされる性格の特徴をすべて網羅。(偉人達と一般の人々を分ける相違点を明らかにするため、可能な限り綿密な調査を実施したかったから。)

・偉人達と一般の人々(超一流と、たんなる偉人)の決定的な相違点
<動機の持続性>
➀遠くの目標を視野に入れて努力している。
(晩年への備えを怠らない。明確な目標に向かって努力している。)
②いったん取り組んだことはきまぐれにやめない。
(気分転換に目新しさを求めて新しいものに飛びつかない。)
③意志力の強さ、粘り強さ。
(いったん目標を決めたら守り抜こうと心に誓っている。)
④障害にぶつかっても、あきらめずに取り組む。
(粘り強さ、根気強さ、辛抱強さ。)

3.疑問に思ったこと

『知能のレベルは最高ではなくても、最大限の粘り強さを発揮して努力する人は、知能のレベルが最高に高くてもあまり粘り強く努力しない人より、遥かに偉大な功績を収める。』

この文を重要ポイントとし、下記に疑問を示します。

「やはり必要なのは粘り強さや、根気強さといったもののようだ。では著者のいう『動機の持続性』はどのようにして伸ばしていけるのだろうか。」

4.学びをどう生かすか

「ただやる」というのは、「やらされている」感じを受け、継続は難しい。
しかし多くの先生たちは、子ども達に「ただやる」という状態を与えていることが多いようです。
もちろん素直にやる子もいますが、やはりそこには「なぜやるのか」という趣意説明(何かをする時の考え・意見・目的。)をする必要があり、それを子ども達は求めています。

その「動機」ともいえるものがあるのか、ないのかで、取り組み方に大きな変化があります。

多くの企業や自治体、また学校ごとに「なぜこれを行うのか」等の趣意説明を行うのは当たり前なこととも言えます。

人は動機を求めるもの、と言っても過言ではありません。
だからこそ、子ども達には大人が有効な動機を差し出すことが必要であり、そこからやる気にさせることは大事なことです。
そして、幼いころの経験は、大人になってから習慣として身についています。
動機を持ち、やる気になり、あきらめずに達成できた時、それは自信となって、この先も困難に立ち向かおうとする意志力にも結び付いてきます。

学級を見ていると、すぐに諦めてしまう子と、ずっと継続して頑張れる子がいます。
しかし、まだ小学生の段階だと、その差はすぐにうめることができます。
その子の興味関心の対象があるかどうかです。
子どものほんの少しの反応も見逃さずに見ていると、本当はやりたいのに勇気がなかったり、積極的に前に出たいのに躊躇していたりと、もともと全ての子は諦めたくない。やってみたい。という気持ちであふれているのです。

それをうまく大人がくみ取っていく。

その経験が、その子の人生を大きく変えていくこともあります。
それには当然ですが、教師や親といった周りの大人が、1人ひとりの子ども達をしっかりと観察し、目を向けていることが大前提となります。
もちろん、クラス全員は大変だという人もいるでしょう。
しかし、一人ひとりの小さな変化や気持ちを受け止めることは、教科を教えることに加え、大事な要素です。
そうでなければ、学校という場の意味はあまりないとも言えるのではないでしょうか。

勉強だけ教えればいい。というのは塾で十分にやってくれます。
その子の人生のその後までに影響を与え続ける、学校教育。
自分のことに気づいてくれる先生が1人でもいたら…小さなサインに気づける教師がたくさんいたら…
それだけで子ども達は安心して学校へ通い、楽しい時間を過ごすことが出来るのだと思います。

5.まとめ

小さな経験が、粘り強さ、辛抱強さ、根気強さ、意志力の強さにつながっていきます。
それを形成するのは、幼い頃。
たった一つの経験が、思い込みを生み、のちのちの人生をどう歩むかを決めていきます。
あなたにも小さい頃に、達成できた経験が生きていることはないでしょうか。
二十とびができた。跳び箱がとべた。解けなかった問題が解けた。友達と心が通じ合えた。

どんな経験でも、大きく刻まれていく子供時代。
その頃に関わりをもっている先生は、幸せでもあり、また重要な役目を担っているのです。

■ 執筆者情報
森田 恵 【元小学校教師】
子どもが好きで、彼らをより笑顔にしたいという思いを抱き、教員を目指す。しかし、挫折。あまりにも上手くいかないことばかりで退職を考えるも、奮闘し、次第に毎日が楽しく、子ども達からも「先生大好き!」と言われる日々を送るようになる。そんな小学校教員時代の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。現在は海外に移住し、子ども達に日本語を教え、日本の文化を伝える活動を行っている。また現地校で日本の教育との違いを学び、それを日本の教育に活かす方法や感じたことを日々発信している。