『ソース』
~生きた証を残す~
1.手順の説明
以下において、『ソース』の「第23章 生きた証を残す」の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。
次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。
2.本章のまとめ
・夢やビジョンがあれば、何事も可能。愛する人や信じることのために、損得を考えずに自分の時間や労力を使う(無条件に自分自身を与える)時、偉大なパワーが生まれ、人は最大の報酬を得る。
・「生きた証を残すプロジェクト」とは家族の長年の夢を実現する機会に恵まれたなら、全力で手伝うこと。結果、想像をはるかに超えた満足感が得られる。
・自分の心地よい領域からはみ出して、ほんのちょっとの冒険で、必要な情報や能力がすぐに得られる場合が多い。
3.疑問に思ったこと
「私たちは、自分にはとてもそれをやり遂げるだけの気力や能力がないとあきらめて、試してみようとさえしないことがあります。それは大きな間違いです。」
「自分の心地よい領域からはみ出して、ほんのちょっと冒険するだけで、必要な情報や能力がすぐに得られる場合が多いのです。」
この2文を重要ポイントとし、ピックアップします。
これをふまえ、下記に疑問を示します。
「“自分の心地よい領域からはみ出して”とあるが、多くの人が今いるところを“心地よい”と感じてはいないのではないか。
また、仮にその心地よい領域からはみ出すと、なぜ“必要な情報や能力”が得られるのだろうか。」
4.学びをどう生かすか
コンフォートゾーンという言葉がある。それは不安を感じることがなく安心して過ごせる環境のことであり、快適領域、安全領域ともいいます。
新たな挑戦をしたり、本書の中の言葉で「やり遂げるだけの気力や能力がない」と諦めたり試したりしない場合、「コンフォートゾーン」から抜け出せないということです。
人はこのコンフォートゾーンの中で日々生活していると言われています。
つまり不安にならないように自らコンフォートゾーンを決めてその中で暮らしているのです。
恐れることが多いほど、不確かなものが多いほど、このコンフォートゾーンは小さくなっていきます。
コンフォートゾーンがどんどん小さくなり、何をするにも不安がともなう。
まさに昔の私はそうでした。
現代の日本人の多くがこのコンフォートゾーンが小さくなっている、と言っても過言ではありません。
コンフォートゾーンを自ら「せばめていく」。
つまり居心地の良い空間を自らを守るためにコンフォートゾーンを小さくしています。
ですので、ちょっとしたことでストレスを感じやすくなっています。
マウスを使った研究結果※があります。
コンフォートゾーンの外に出ると「ラーニングゾーン」といって学ぶ領域に入ります。しかしそこでは不安レベルが高くなり、最後にはパニック状態になるといいます。
なぜならそこは普段の生活とは違い、踏み入れたことのない未知の世界だから。
新しいことに挑戦する時にエネルギーを必要とするのはこの研究からも明らかです。
コンフォートゾーンの中にいつまでもいると、新しい事へのストレスをほとんど感じません。
しかしそれでは、人として成長していかないのです。
過度ではない、ほんの少しのストレスは、成長につながります。
つまりコンフォートゾーンを抜け出し、パニック状態にいかない程度にラーニングゾーンに入るというのが理想と言えます。
ではどうすればいいのでしょうか。
いきなり大きなことを成し遂げていくと、すぐにパニックの領域に入ってしまいます。
いきなりではなく、定期的にスモールステップでコンフォートゾーンを超えていみることをおすすめします。
またこんな考えはどうでしょうか。
新しいことや出会いは、ドーパミン(脳の快楽中枢。やる気を出す。)が出ます。
それは人間にとって気持ちのいいことです。
それを実践していき、コンフォートゾーンをこえていく事に慣れていきます。それが著者の述べている「ちょっとの冒険」に当たるのです。
「やらねばならない」ことではなく、「やりたいこと」で超えていく。そうすれば自分のコンフォートゾーンを広げていけるのです。
すると必要な情報や能力だけでなく、続けていくと自分の欲しかったものや夢に少しずつ近づいていきます。
また、これを子ども達と接する時にも活用できます。
子ども達をいきなりコンフォートゾーンからランニングゾーンへ移行すると、すぐにパニックゾーンに入ってしまいます。
すると、やる気がなくなるのは目に見えていますし、その時に「失敗経験」としてインプットされてしまう可能性もあります。
辛い経験として刻み込まれてしまいます。
ですので、80%~90%は成功する程度のステップを踏んでいきます。
この経験を積んでいく事で、子ども達に
「挑戦することは楽しい!」
「新しいことにどんどんチャレンジしたい!」
という気持ちが芽生えてきます。
こういった事を教えていくことが、本来の大人の役目であり、教師にとっての必要な技能とも言えるのではないのでしょうか。
知識を教えることももちろん大事なことです。
しかし、目の前の課題をどう解決していくのか。
それを自分で考え、自分でステップを作り、成長を手助けしていく。
このような、生きる上での知恵を子ども達に伝えていくと、本当の学ぶ楽しさに気づく子ども達が増えるのではないかと私は思います。
5.まとめ
このコンフォートゾーンという言葉を聞いたことはありました。しかし、分かるようで理解していなかったのです。
しかしこの本を読み、実際に自分自身がコンフォートゾーンを超えた時、その先には幼いころから憧れていたもの、欲しかったものがあったことに気づきました。やっと手に入れることが出来たのです。
このコンフォートゾーンを超える一歩はとてつもなく恐怖がともなうことが多いです。
しかし超えてしまえばなんて事はなく、そこに待っているのは望んでいたものばかりでした。
だからこそ、その一歩を小さくして、軽々と超えられるようにすればいいのです。
今まではコンフォートゾーンの中が心地よいと思っていました。
人によってはその中を「ぬるま湯」と表現する人もいるといいます。
しかしいつまでもぬるま湯につかっていては、のぼせてしまいます。
リラックスするには最適ですが、そこにはワクワクするような気持ちの高ぶりはなく、平坦な場所です。
自分はどこを目指したいのか。ぬるま湯につかっていることを選択するのも、その外に出てみるのも、あなたの自由なのです。
【参照】
※マウスを使った研究
「ヤーキーズ・ドットソンの法則」
「classics in the history of psychology ~the relation of strength of stimulus to rapidity of habit formation」
1908年
York University. Toronto. Ontario
Robert M. Yerkes and John D. Dodson