当事者意識を持つことで、世界が見えてくる。

当事者意識を持つことで、世界が見えてくる。

「してほしい」ではなく、「こうしよう」と考えよう。


1.手順の説明


以下において、「まんがで知る 未来のまなび」の第4章「社会の変化~学び続ける力」の要約を行い、それについて批評します。

まず順を追って要約し、必要ならば補足します。

次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。

主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。

2.本節のまとめ


・社会的な問題(高齢化や人口減少など)を克服し、よりよい社会を創るためには、学校と社会が連携・協働し、子ども達の資質能力を育てなくてはならない。

・「大人の学び※」→「聞いて帰る 」ではなく、「聞く」「考える」「対話する」「気づく・変わる」

・Society5.0※とは、情報社会の次にくる社会(=超スマート社会)。

・スマートシニア→大勢いる元気なシニア。彼らがテクノロジーによって働き方を変え、社会に参画できれば、生産者人口が増加。シニアが少数の若者を支えられる。
彼らは自分のやりがいに従って今までの経験や知識を組み合わせて自由に働くことが出来る。

・世代に関係なく、「全員参加」の意識(社会の変化に応じて常に学び直し、自分自身を柔軟に変化させていく)が必要。

3.疑問に思ったこと


「漫画の中で、桜山先生と音無元気さんは、白川大学の大人の学び場に参加するという行動を起こします。それにより新しい知識を得て、さらに人々と対話することによって桜山先生は新しい授業、音無さんは新しい事業という次の活躍の舞台への移行をめざしていくことになります。」

これらの文を重要ポイントとし、下記に疑問を示します。

「とはいえ、まだまだ多くの教師、地域の人が行動を起こすのには、腰が重いように見られる。
どうしたら、漫画の中のように行動を起こせるようになるのだろうか。」

4.学びをどう生かすか


漫画にあるように、行動し、そこで対話が繰り広げられれば、人は興味を持ち、次の行動へと移していくことが可能です。
「大人の学び」にあるように、「聞く」「考える」「対話する」「気づく・変わる」という儒運所で進んでいけるのです。
しかし、最初の一歩がなかなか踏み出せない人が多いのが現状といえるのではないでしょうか。

その根本の原因が、
「してほしい」ではなく、「こうしよう」と考えると人は変われる。

という著者の言葉から読み取れます。
多くの人が、当事者意識※が薄れ、何事も他人ごとに感じています。
しかし、自分ごととして捉え、「してほしい」と求めてばかりではなく、「こうしよう」と自ら考え、動いていこくことが大事なのです。

そのためにはまずは当事者意識を持つところからなのです。
求めている時は、常に求めることしかできません。
ずっと受身です。

そうではなく、自らが創り出す人になる。当事者意識を持つ。
そういった意識に変えていくことが大事なのです。

どうしても「忙しいから」という理由で、そういった場所へ足を運ぶことが億劫になっているのではないでしょうか。
子どものためなら、教材研究のためなら…と行動できる先生が多くても、自分のために、地域のためにといった目的でセミナーや研修、「大人の学び場」といったところへ行く人はまだ少ないのが現状です。

これからの時代、学校の教科だけの知識では対応できなくなってきます。
そのためには、教師がそういた場を求めて、自ら行動しなくてはなりません。

1人で行くのが心細ければ、同僚や仲間を巻き込めばいい。
興味もなければ、とりあえずどんなものかネット上で検索しれみればいい。
そんな場所へ行くのは気が進まなければ、まずは本を読んでみればいい。

少し当事者意識を持って、行動してみることで何かしら自分の人生が変化してきます。
学校と自宅の往復だけだったのが、ちょっと寄り道をすることで新たな人生がスタートするのです。

私自身も教員の時、どうしても教育技術が学びたくて1人でそういった場所に飛び込みました。しかもわざわざ電車で2時間もかかる場所へ。
当時の自分にしたら、その行動はとても勇気のいるものでした。
でもそのたった一つの行動が、のちの教員人生に大きな影響を与えたのです。

人は人と関わることで刺激を受け、影響を受け、成長していきます。
そこには対話があるからこそ、気づきがあり、変化してくるのです。

今のままでいいならば、そのままでもいいのかもしれません。
しかし、時代はどんどん変化していきます。
今のままの自分では、対応しきれない時代がすぐそこに待っています。
時代の流れに乗るのか、時代遅れになり、取り残されていくのか。
どんな時でも楽しくいられる自分でいるのか、常にいっぱいいっぱいな自分でいるのか。

自分の人生を選択するのは自分自身。
そして自分を変えていくチャンスはたくさん落ちています。
それをどう選んでいくのか。
今の自分は過去の自分の選択により、作られています。

未来のあなたはどんな選択をし、どんな人生を歩んでいますか?

本来、人は変化を求めています。
ただその一歩が踏み出せずにいるだけ。
教員は常識がなく、世間にでたら働けないと言われていた先生。
でもほんの一歩、外に出てみれば、そこにはたくさんの変化が待ち受けています。
望む未来だってあります。

全ては自分次第。
多くの先生が、社会と関わりを持ち、自分の視野を広げ、世界を広げていけることを願っています。

5.まとめ


驚くほどの速さで変化している時代。
教員の頃はそんなことを考える余裕もありませんでした。
しかし、これからはさらに加速していきます。
学校と自宅だけ往復していれば済む問題ではなくなってきています。

先生こそ、社会との交流をもち、人と出会っていくべき時です。
だってそこにはたくさんの子ども達が成長するヒントが眠っているから。

子どものためになら一生懸命になれる先生。
自分のためにも、世界を広げていきませんか?
それが子ども達にもいい影響を与えていくのですから。

【参照】


※「大人の学び」
自ら行動するなかで経験を蓄積し、次の活躍の舞台に移行することを目指して変化すること。

※society 5.0
経済発展と社会的課題の解決を両立させるもの。
また目指すべき日本の未来社会の姿。下記のことを実現させるために、未来の産業の創造と社会変革を起こす必要があり、そこで提案されたもの。

平成7年、日本の科学技術政策の基本的な枠組みとなる法律「科学技術基本法」が施行。
それに基づき、平成28年 閣議決定された第5期科学技術基本計画が示された。
<目指すべき国の姿>
1 持続的な成長と地域社会の自律的発展
2 国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の実現
3 地球規模課題への対応と世界の発展への貢献
4 知の資産の持続的創出

※当事者意識
その事柄に自分が直接かかわっている人間だ、ということを意識(認識)していること。
仕事やプロジェクトに自分が関わっていると意識を持っているかで、パフォーマンスが変わってくるという。


■ 執筆者情報
森田 恵 【元小学校教師】
子どもが好きで、彼らをより笑顔にしたいという思いを抱き、教員を目指す。しかし、挫折。あまりにも上手くいかないことばかりで退職を考えるも、奮闘し、次第に毎日が楽しく、子ども達からも「先生大好き!」と言われる日々を送るようになる。そんな小学校教員時代の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。現在は海外に移住し、子ども達に日本語を教え、日本の文化を伝える活動を行っている。また現地校で日本の教育との違いを学び、それを日本の教育に活かす方法や感じたことを日々発信している。