好きなことはやっぱり原動力になる
1.手順の説明
以下において、「GRIT~やり抜く力」の「『ものすごくがんばる』のは『やり抜く力』とはちがう」の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。
次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。
2.本節のまとめ
・やり抜く力は瞬発力ではなく、持久力。(例:最初は有望に思えたベンチャー企業の多くは、失敗に終わる。)
・同じ会社にずっといるべきだとは限らないが、目標が次々と変わったり(全く別の分野にあれこれ手を出したり)、ものすごくがんばるだけでは、不十分。やり抜く力の強い人ではない。
・一流になる近道はない。専門知識、難しい問題の解決法を見つけるのも、ものすごい時間がかかる。優れたスキルを身につけ、人々の役に立つ製品やサービスを生み出さねばならない。ローマは一日にしてならず。
・やり抜く力は自分にとってかけがえのない事に取り組んでこそ、発揮されるから、ひたむきに頑張れる。好きになるだけじゃない、愛し続ける。
3.疑問に思ったこと
「ものすごくがんばるだけでは、やり抜く力があるとは言えないの。それだけでは不十分だから」
「自分が本当に好きなことに打ち込むの。でも、好きになるだけじゃだめなのよ。愛し続けないとね」
この文を重要ポイントとし、下記に疑問を示します。
「今の時代、本当に好きなことを見つけることがまず大変ではないか。さらにそれを愛し続けるというのは困難ではないのだろうか。」
4.学びをどう生かすか
「ものすごくがんばる」だけで、やり抜く力があるのだと勘違いしていた私。
その瞬発力は大事でも、それに加え必要なのが「持久力」。
確かに、持久力は好きであれば好きなだけ、愛していればなおさら身についていくものだと納得できます。
「好きこそ物の上手なれ」ということわざがあるように、頭では分かっています。
しかし、その「好きなもの」「愛するもの」をどうやって見つけていけばいいのかという疑問が湧くのも事実。
私たちはどうしても、「自分にできること」をやっていたり、「嫌いではないこと」をしがちです。
堀江貴文氏(ホリエモン)は『ゼロ』という書籍の中で、「なんでもいいからやってみること」と薦めています。
興味があること、気になったことを片っ端からやっていく。
それが好きなことを見つける方法だ、といいます。
今の時代、多くの人が好きなことを見つけられないのは、興味があること、気になることをする前に「出来るかな」「いや、無理かも」と諦めてしまうから、好きなことを見つけられないのです。
まずは何でもいいからやってみる。
これは私自身も試したことです。
特に子ども達は何でもやってみますよね。好き嫌い、やりたいやりたくないがはっきりしています。
だからこそ、子ども時代に好きだったものを掘り返してやってみることで、好きなことを見つけられるという人もいます。
私も、出来ないと思っていたことに挑戦したら、意外や意外、面白くてその後はまってしまったものがあります。
また、心屋仁之助氏(心理カウンセラー)はこう述べています。
人は「経験則」でしかものが判断できないもので、
経験してないことにであったときに、
おもしろい!と思える人が、自由に世界をドンドン広げていくんだろうな。
そう感じます。(心屋仁之助オフィシャルブログより)
特にお母さんや、幼少期に関わった大人が判断基準になっていることが多く、自分が本当に好きなものややりたいことを抑えてきていることもあるといいます。
でも、人は自分の奥底では、本当は自分で好きなものを知っています。
それを堂々と言う。
とりあえずやって試してみる。
でも感覚が麻痺してしまっているから、気づけないかもしれないし、過去の経験にそって行動しているかもしれない。
だからこそ、片っ端からやってみて、自分の心に聞いていくという作業が必要なのです。
自分が好きなものを見つけると、子ども達も「好きなものを好きだと言っていいんだ」と思うようになります。
実際に私が教員の時もそうでした。
「先生はこれが好きなんだよ」という話をすると、子ども達もどんどんと好きなものの話をしてくれます。
自分にウソをつかなくていい。
好きなものを堂々と語る。
まずは大人がそれを見つけて、愛するまでとことん好きになっていったとき、それがやり抜く力に繋がり、子ども達の最高の手本として、体現者として存在できるのだと思います。
5.まとめ
好きなことを見つけられなくても、焦る必要はありません。
でも、好きなことがあった方が幸せです。
そして、何でも片っ端から挑戦していくという姿勢があると、自分の好きなものがいろいろな範囲に広がり、人としても幅が広がり、魅力が増すのは言うまでもありません。
行動出来ないブロックを外す瞬間は、とても怖いです。
「どうせむり」「意味がない」という言葉が頭の中で連呼します。
それでも、一歩踏み出すことができたら、そこからは面白い事が待っている可能性があります。
魅力的な大人でいること。それは子ども達にとっても、憧れの存在になるのではないでしょうか。
■ 執筆者情報
森田 恵 【元小学校教師】
子どもが好きで、彼らをより笑顔にしたいという思いを抱き、教員を目指す。しかし、挫折。あまりにも上手くいかないことばかりで退職を考えるも、奮闘し、次第に毎日が楽しく、子ども達からも「先生大好き!」と言われる日々を送るようになる。そんな小学校教員時代の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。現在は海外に移住し、子ども達に日本語を教え、日本の文化を伝える活動を行っている。また現地校で日本の教育との違いを学び、それを日本の教育に活かす方法や感じたことを日々発信している。