あなたは「どこ」へ行きたいですか?
1.手順の説明
以下において、「GRIT~やり抜く力」の「挫折した後の“継続”がきわめて重要」の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。
次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。
2.本節のまとめ
・どの分野(業界でも屈指のビジネスパーソンや、アーティスト、アスリート、ジャーナリスト、学者、医師、弁護士など)でも、顕著な功績を収めた人たちの特徴は「グリッド」(やり抜く力)が強く、断固たる強い決意と、方向性も定まっている。
<特長>
➀並外れて粘り強く、努力家。
②自分がなにを求めているのかをよく理解している。
・彼らは自己満足とは正反対であり、満足していない自分に満足していた。
・つまらないことや、イライラすることや、つらいことがあっても、あきらめようとは夢にも思わず、変わらずに情熱を持ち続ける。
3.疑問に思ったこと
「自分がなにを求めているのかをよく理解していた。」
「決意だけでなく、方向性も定まっていたということだ。」
この2文を重要ポイントとしてピックアップします。
これをふまえ、下記に疑問を示します。
「やり抜く力はもちろん大切ですが、方向性も重要だと著者は述べています。
では、その方向性とはどのように定めていけば良いのでしょうか。」
4.学びをどう生かすか
粘り強さに関しては、多くの著名人たちが言葉を残しています。
成果とは百発百中ではない。百発百中は曲芸である。成果とは、長期にわたって業績をもたらし続けることである。
(ピーター・ファーディナンド・ドラッガー)
粘り強さは必ず不可能に勝つ。
(松下幸之助)
粘り強くやろう。この世で粘り強さに代わるものはない。
才能も粘り強さの代わりにはならないだろう。(・・・)
粘り強さと決断こそが、絶対的な力を持つのだ。
(レイ・レック マクドナルドチェーン創始者)
しかし、目の前のことに対していくら粘り強くやっても、「方向」が間違っていては元も子もありません。
ではその「方向」とは何でしょうか。
どこか初めて行く場所にたどり着きたい時、地図(ナビゲーション)がないと迷子になります。
勘が良い人は必要ないのかもしれませんが、私は絶対に必須になります。
「方向」とは、まさに生きたい場所へ行く地図の役目です。
第二の習慣 「終わりを思い描くことから始める」
(『7つの習慣』スティーブン・R・コーギー)
ベストセラーにもなった上記の本に書かれていることがあります。
それは最終目的地を思い描き、そこに向けて進んでいくという事です。
なりたいところから逆算していき、今やることに粘り強く取り組む。
そうすることで、自分の現時点の最終目的地、なりたい姿に到達することができるのだと著者は述べています。
あなたの「望む人生」とは、あなたの「なりたい姿」とは何でしょうか。
まずはそこをしっかり到達地点として定め、そこから逆算して今、やることとを粘り強く行っていくことが最も近道なのです。
さらに加えると、
「苦手分野はスモールステップで進めます。」
(AERA with Kids ~朝日新聞社出版)
上記の言葉は子ども向けの記事ですが、逆算した後に、スモールステップで進めていくことは必要な要素の一つだと言えます。
私が教員の頃、このことを、もっと子ども達に伝えておけばよかったと思っています。
子ども達は将来、そして今現在も、様々な「目標」を立て、それを達成していくことが成長に繋がり、また自信にもつながります。
教師が子ども達一人ひとりの「なりたい方向」「望む人生」の方向性と向き合い、一緒に考える。
また「才能」よりも「粘り強さ」の大事さを伝える。
スモールステップの重要性を伝える。
このように人生において大事なこと、必要なことをしっかりと1人の大人として出来ることがあったのだと思います。
もし今、子ども達を向き合っている方であれば、それをきちんと伝えていってほしい。
そう思います。
5.まとめ
粘り強さと方向性。
分かってはいるけれど、何をしたらいいのか分からないし、実際に行うのは難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
まずは現在の自分の場所をしっかりと確認しないと、方向性が定まることはありません。
ナビが現在地と目的地をつないで、あなたを行きたい場所へ案内してくれるように。
それに加えて、粘り強さを身につけていく。
自分を知り、そこに愕然とするのではなく、そんな自分を認めていく。
まずはそこからです。
そのスタートラインから、なりたい姿まで、ゴールに向けてスモールステップで進んでいきませんか。
■ 執筆者情報
meg【元小学校教師】
子どもが好きで、彼らをより笑顔にしたいという思いを抱き、教員を目指す。しかし、挫折。あまりにも上手くいかないことばかりで退職を考えるも、奮闘し、次第に毎日が楽しく、子ども達からも「先生大好き!」と言われる日々を送るようになる。そんな小学校教員時代の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。現在は海外に移住し、子ども達に日本語を教え、日本の文化を伝える活動を行っている。また現地校で日本の教育との違いを学び、それを日本の教育に活かす方法や感じたことを日々発信している。