『ソース』
~バランスを失った人生~の学びを生かす
1. 手順の説明
以下において、「ソース 第2章 バランスを失った人生」の要約を行い、それについて批評することにします。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。
次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明する。最後に全体を要約して結論づけ、まとめます。
2.本章のまとめ
・人生(仕事と家庭)のバランスが崩れていると、大事なものから気がそれて地に足がつかず、回り道の人生になり、横道にそれ、自分自身を大切にできない。また思いがけない障害(離婚、不倫、非行、病気など)も起こる。また子どもの進学等、自分以外の人間を生きがいの対象にすると、必ず無理が出る。
・生き方を変え、仕事の満足度を増やすための新しい概念を伝えると、それまで考えてもみなかった可能性に目を開き、人生のアンバランス度を減らすことが出来る。
・心安らぐ家庭や健康な体、ストレスとうまく処理してため込まず、食べるのに困らない収入の道があれば、自分の好きなことを安心して追求できる仕事にも打ち込める。
3.疑問に思うこと
「生き方を変え、仕事の満足度を増やすための新しい概念を紹介したところ、警察官や保安官たちの生活に多くの変化が現れました。」
「彼らの多くは生活にバランスを取り戻し、夫婦関係も改善しました。それまで考えてもみなかった可能性に目を開き、人生のアンバランス度を減らすことが出来たのです。」
これらの文をを重要ポイントとして、ピックアップします。
これをふまえ、下記に疑問を示します。
「本当に“生き方を変え、仕事の満足度を増やすため新しい概念”だけを伝えただけで“夫婦関係が改善”したり、“生活にバランスを取り戻す”ことができるのだろうか。」
4.学びをどう生かすか
生活にバランスを、つまりライフバランスの考えが生まれたのは1980年代のアメリカであり、そのころは女性が社会に進出し始めた頃です。
つまりそこからライフバランスという考えが始まり、「仕事と子育て」の両立の支援の始まりだったのです。
しかし1990年代になり、子どものいない女性、男性にとっても、ライフバランスが重要だと考えられるようになってきました。
そして今、男性の育休制度が導入されるなど、企業側の意識も変化してきています。
しかし、ワークライフバランスの考えが用いられる前の1980年代、またはそれ以前に新人時代を送った世代がまだ管理職についている企業が多く、このワークライフバランスの考えを受け入れてもらえるかというと、疑問に思うところです。
つまり「生き方を変え、仕事の満足度を増やすための新しい概念」を伝え、それが実践できるには今いる環境では難しい場合が多いのです。
アメリカ等、海外では転職転勤はさほど難しくなく、ごく当たり前に職場や職を変えられますが、日本ではまだ「今の職場(会社)に一生勤め、今と同じ職種で働く」という考えを持った人が少なくありません。
特に年齢が上がればあがるだけ、その考えは根付いています。
30代以降は半数以上がその考えを持っていると言われています。
その固定観念を払しょくするのは恐らく簡単なことではありません。
特に日本人の気質や、まだまだ世間体を気にする人が多いのが現実です。
「新しい概念」を知ったところで、この固定観念に引きずられて結局変化できない人も多いのではないのでしょうか。
自分の人生は自分のものである、という当たり前の考えを念頭に置き、自分の人生のためには職を変える恐怖を乗り越えなければ望む人生は訪れない事を知っておくことは大事なことです。
「新しい概念」を知り、「職を変える恐怖」を乗り越え、ワクワクした人生のための舵をきるのは今です。
多くの人がそのように行動したとき、 「夫婦関係が改善」し、「生活にバランスを取り戻す」ことができるだと思います。
そのようにして、まずは自分の意識を変えることで環境が変わり、それが波及することで世界の基準も変わっていくのではないでしょうか。
5.まとめ
実際に私の周りでも、同じ職から離れることができず、でも望む人生を送りたいと嘆く人がたくさんいます。
楽しいなら問題はありません。
しかしそうでなく、多くの人が変化を恐れているのではないでしょうか。
ワクワクすることができる、それが人間の本来の姿なのです。
特に教師は、仕事が忙しく、自分の人生のことまで考える余裕を持てていないのではないでしょうか。
しかし、教師と言っても一人の人間です。
そして自分の人生の舵をきれるのは自分だけです。
はじめは様々な不安はついて回るかもしれません。
それでも人間として生きるために、自分の心に正直に全ての人が生きられるようになった時、そこでやっと人間が人間らしく生きられる世の中になったといえます。
AIにはできない、人間らしい生き方をするにはどうしたらいいのか。
またそれを考えたとき、もっと自由さが生まれ、あなた自身がイキイキとしてくるはずです。
それを考える時が来ているのではないでしょうか。
■ 執筆者情報
meg【元小学校教師】
小学校教員の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。