『まんがで知る 教師の学び』
~教育課程と学習指導要領~の学びを生かす
1. 手順の説明
以下において、「第2章 教育課程※と学習指導要領※~社会に開かれた教育課程
の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。
次に重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評していきます。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめていきます。
2.本章のまとめ
・よりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有するために、学校教育を学校内に閉じずに、「社会に開かれた教育課程」の実現(社会との連携・協働により実現を図っていく)を重要視。しかし、学校によってかなりの温度差があるのが現状。
・子供たちが人々と関わりながら社会的な問題解決を図ることができれば、自分もまた社会をよりよくできるという実感を得ることができ、未来社会の創り手となっていくきっかけとなる。
・日本の教師は、1時間や1単元の授業研究には極めて熱心だが、学校全体の教育課程の編成については、興味・関心が高くないという傾向がある。
3.疑問に思うこと
「学校教育を学校内に閉じずに、その目指すところを社会と共有・連携しながら実現することが必要となるわけです。」
この文を重要ポイントとし、ピックアップしました。
これをふまえ、下記に問題提起を示します。
「学校教育を地域と協力していったり、教師が地域住民との関係を作っていくには、学校や教師だけではなく、地域の方や保護者からの協力も不可欠である。
では実際に、学校関係者の歩み寄りだけでなく、地域や保護者の反応はどうなのだろうか。」
4.学びをどう生かすか
文部科学省、厚生労働省が「地域学校協働活動」という「学校を核とした地域づくり」を目指した活動を推進しています。
実践例等がありますが、まだ多くの自治体で実践しているとはいえない状況のようです。
しかし「三砂中」の実践が書籍化されているように、地域と学校の連携を積極的に進め成果を出している自治体もあります。
その中で気になったのが、「家庭の孤立化」です。
現代は、核家族化、少子化、高齢化で家庭がどんどん孤立化しています。
学校と地域の連携はうまくいっても、なかなか家庭の方へ浸透していないのが現状のようです。
親は忙しく、学校へ顔をしたり、地域のイベントごとにも参加できない親も少なくはありません。
しかしだからこそ、学校と地域が盛り上げ、家庭までも巻き込んで子どもたちのよりよい成長のために、未来の日本のために、今こそ連携していく時なのです。
時間はかかるでしょう。
しかし、皆、学校も地域も家庭も、子どもたちの成長を願う気持ちは変わりません。
学校が担う役割を今一度考え、各教師の意識を少し変えるだけでも大きな変化が生まれてくるのではないでしょうか。
5.まとめ
学校と地域と家庭。
今までは分離されてしまっていたけれど、今こそ、手を結び、繋がりが必要な時なのです。私自身、地域の方はほとんど知らず、その役割を教頭等の管理職がやるものだと勘違いをしていました。
完全に他人任せだったのです。
しかし、この本を読んで思ったことがあります。
他人事として捉えるのではなく、目の前の子どもにとって必要ならば、自分事として捉えていけば、行動できることはたくさんあるのです。
例えば、進んで地域の人にあいさつをすることも、つながりを作る大きな一歩です。
授業と連携して、地域の人に頼ることも可能なのです。
つまりアイデア1つで、変えることが出来るのです。
毎日の授業はとても大切です。
しかしもっと視野を広くすることが、子どもたちにとっても、自分自身にとっても学校にとっても重要なことなのだと、やっと今、気づくことが出来ました。
【参照】
※教育課程
学習内容を系統立てて配列した教育計画のことを意味し、各学校が編成することになっている。
※学習指導要領
小学校は平成32年度から、中学校は平成33年度から完全実施。
新しい学習指導要領の基本的な考えは、「よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創る」という理念を学校と社会とが共有するというもの。そのために、それぞれの学校において次のような資質能力を身につけるように教育課程において明確にすることが求められている。
・生きて働く知識及び技能の習得
・未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成
・学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性等の
※カリキュラム・マネジメント
学校の教育目標の実現に向けて、子供や地域の実態を踏まえ、教育課程(カリキュラム)を編成・実施・評価し、改善を図ることを計画的に進めていくこと。
■ 執筆者情報
meg【元小学校教師】
小学校教員の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。