自分の人生のために、自分の「強み」を見つけよう

【更新日】 2018年9月15日(土) 学校の働き方改革と教師の学び方
自分の人生のために、自分の「強み」を見つけよう

『まんがで知る 教師の学び』
~教師に必要な21世紀型能力~の学びを生かす


1. 手順の説明


以下において、『まんがで知る 教師の学び』第7章「教師に必要な21世紀型能力~自身の強みを生かした未来設計」の要約を行い、それについて批評します。
まず順を追って要約し、必要ならば補足します。

次に、重要ポイントを1、2点絞ってピックアップし、それについて自分の視点からコメントし、批評します。
主張は論理的に行い、必要に応じて証拠をつけて説明し、最後に全体を要約して結論づけ、まとめます。

2. 本章のまとめ


・知識基盤社会。相互に関わり合い、アイデアや知識を組み合わせ、新しいものが作り出される。

・自らのマネジメントをし、強みを生かしていくと、成長し続け、自己実現への挑戦になる。

3. 疑問に思うこと


本文から次の文をピックアップします。

「まさに知識基盤社会であり、新しいアイデア、技術のイノベーションが何よりも重視される社会です。」

「人と人とが相互に関わりながら、それぞれが自分の知識やアイデアを組み合わせて、問題を解決していくことが求められます。」

「(自分自身の)強みを生かすことによって、人は成長し続けるのです。これがまさに自己実現への挑戦と言うべきものではないでしょうか。」

これらの文を重要ポイントとし、下記に問題提起を示します。

「現代の日本の社会人同様、教師たちは目の前の仕事に打ち込み、趣味や特技を持てず、自分の未来など考える余裕もなければ、自分の強みがよくわからないという人も多いのが現状ではないだろうか。
そんな教師たちが仕事をしながら、自分の強みを生かせることを見つけられるのだろうか。」

4. 学びをどう生かすか


日経新聞によると、強み=「自分しかできないこと」があるからこそ、それが仕事にも生かされ、仕事中であっても、将来設計のためにより工夫をするようになると述べています。

また「地方公務員等のくらしと生きがいなどに関する調査」では、退職後に半数以上の人は、お金のために再就職をしています。
この調査から、決して自分の強みを生かしたり、趣味などの好きなことで仕事をしているのではなく、「お金のために…」と仕方なく仕事を探しているというケースも多いようです。

私は目の前のことに精一杯で自分の強みなど考える余裕もありませんでした。
もしこれを現役の時に見ていたら、すぐさま強みを探しに出かけていたことでしょう。
しかし、「強み」とはそう簡単に見つかるものではありません。
退職後を、今の問題として考えられなかったからです。

退職をゴールと捉えてしまうと、その時になったらどうしたらよいのか身動きが取れなくなってしまいます。
ましてお金のために今は働いている、または将来働き続けるというのは、なんとも「むなしい」ことだと思ってしまいます。

仕事に打ち込むことは素晴らしいことかもしれません。
その仕事が楽しくて仕方のない人ならそれは何の問題もありません。

しかし、そうではなくお金を稼ぐためだけに時間を使っているなら考えるべきです。
趣味や特技などプライベートの時間の充実も人生においては必要です。
実際に多くの成功者と呼ばれる人は趣味と仕事の両立が出来ています。
子どもたちが未来を設計し、そのために今、何をすればいいのかを考えると同時に、教員も同じくそうであることが望ましいのではないのでしょうか。

文部科学省でも、「生涯学習社会の実現」を目指し、生涯学習の振興に取り組んでいます。
つまり自分のやりたいこと、学びたいことを得る機会はどこでもあり、しかもその支援もされています。
社会人の学び直し場も多く存在します。

ということは、まずは各個人が好きなもの、やりたいこと、夢、学びたいこと、特技、強みなどを将来の自分のために時間をとって考えることが必要なのです。
最近は、「自分が何が好きなのか分からない」という人も多いようです。
ならばまずは、手あたり次第に試して好きなものを探してみるのもいいと思います。

今の自分を知り、将来のことを想う。
そうすることで、目の前の仕事がより充実したものになるのではないでしょうか。

5. まとめ


時代が大きく変化しているのは教育改革だけを見てもよく分かります。
その流れの中で生きているのは、著者も述べていますが、子ども達だけではなく、教師自身も同じくこの時代を生きているのです。

そう考えると、時代に取り残される前に自分の生き方を考え、将来を見ていくことは当たり前の時代です。
強みが分からないという人は、客観的に自分をみてくれる他人に聞いてみてもいいと思います。

子どもだけでなく、教員も生き生きと生きる時代に突入しているという事実。
自分を見つめなおす時間をぜひ取ってほしいと願っています。

【参照】


※ICT(情報通信技術)

※21世紀型能力「国立教育政策研究所」の3つの層
「思考力」「基礎力」「実践力」
問題解決や発見力などの「思考力」、それを支える言語、数量、情報などの「基礎力」、そして思考力の使い方を方向づけ、教室外の問題を他者と協力して解決していく「実践力」。これからの社会を生き抜くために必要な資質や能力。


■ 執筆者情報
meg【元小学校教師】
小学校教員の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。