教師に必要な習慣、身につけていきませんか?~学びは自分を知ることから~

教師に必要な習慣、身につけていきませんか?~学びは自分を知ることから~
教師にとって必要な習慣とは、何でしょうか?

私はこれを知らなくて、ひどいことをしていました。
正直、どうしたらいいのかも分からなかったのです。

私は小学校教員になった一年目の時に、クラスを荒らしてしまいました。
子ども達には本当にかわいそうなことをしてしまいました。

そこからです。
私の教師としての習慣をやり続けたのは。
その習慣とは何でしょうか。
それは、学び続けるということです。

学ぶことを習慣に




そこから私は学び続けました。
あのように、子ども達を二度と苦しめないように。
学校という場を最大限に生かし、子ども達にとって楽しい場になるように。

私はひたすら教育技術(教育者として必要な方法や手段を学び、生かすこと)を学び続けました。
本を読んだり、セミナーへ行ったり、仲間と集まって指摘し合ったり。

もちろん、この教育技術を学ぶことはとても大切です。

なぜなら、これはずっと今まで日本の教育を支えてきた先生方が培ってきてくれた賜物、宝のようなものなのですから。
それを生かしていくことができれば、どんどん日本の教育は良い方へ変化していくでしょう。

そして教育技術が存在しているから、学生からいきなり教員になった人でも、講師をいきなり始めた人でも、どんな人でも教壇にたって授業をすることが出来るのだと思います。
たとえ苦戦することはあっても、少しずつでも這い上がって、「普通」の授業はすることができるんです。
(もちろん、そんな技術がなくてもセンスの良い先生は上手い授業をしてしまうのですが。)

それだけ教育技術とは素晴らしいものなのです。
しかし、その教育技術を作り上げた先生方は、目の前の子どものために、必死でその技術を作り上げてきたのでしょう。

私たちが本で読んだり、音声を耳にしたりするだけでは、その技術をただ「使用する」だけで終わってしまいます。
本当に子ども達にとって有効な方法としては、その「型」だけを真似ても、うわべっつらのものになってしまうのです。

だからこそ、その教育技術の本質を学んでいかないと、子どもにつけたい力は身につかないし、教師だけの自己満足で終わってしまいます。

もちろん、その技術である程度は授業が上手くいき、子ども達も楽しそうにしているので満足しがちです。
そこで教師自身が満足してしまうのか、それとももっと自分の力を磨くことをしていくのか。
そこがこれから先の先生たち自身の人生の分かれ道だとも言えると思います。

私は前述したように、クラスを荒らしてしまったことで、やっと学び始めることが出来ました。
やっとそこで気づくことが出来たのです。
自分には何が足りないのか。
自分には何が必要なのか。
今、何をすべきなのか。
ということを。

そして学び続けることで、どんどんクラスは良い方向へ変化していきました。
するとまた、壁が現れたのです。

今までは、教育技術を学び、まねて、それを実践していました。
でも、本当の学びはそこからでした。

自分を知り、くせを見直し、力をつけていく




教育技術が作りあげられるまでには、必ず作った先生方の想いがあったはず。

「この式の理解がされてないな。もっとわかりやすく、子ども達が理解できるにはどんな発問をして、どんな図を使えばいいのだろう。」
「この短い詩を読みとらせるには、どんな流れで授業を組み立てて、どんな発問(問いをすること)をすればいいのかな。」

というように、発問一つに何時間もかけて作られたものもあると思います。
しかし、私たちはその過程を知りません。
完成した教育技術だけを見て、真似る。その繰り返し。

うまくはいきます
しかし、何かもう一つ足りない。。。
何か違う。。。

そう思った時がチャンスです。
技術を十分に学び、それを使うことが出来始めた時です。
それに加えて、さらに自分の力をつけていきませんか?

それには自分の授業を見直してみるのが良いと思います。

小学校では6年生まで教えます。
ということは、今、授業の振り返りをしておけば、仮にすぐに役立たないことでも、いずれまた巡って同じ学年を担任するときがきます。
そこで使うことが出来ます。
しかし、そんなに待たなくても、日々の振り返りをしていれば、自分に力がついてきたことを実感できたり、発問が良くなってきたり、子どもの反応が変わってきたり…と変化が生まれてきます。

それは今まで教育技術をただまねて実践してきただけとは違う変化をもたらします。

慣れてくると、授業の途中で子どもの反応がよくなくて、発問を改善したりできるようになってきます。

その教育技術を「使いこなす」のです。
子どもは生身の人間です。
いくら技術が素晴らしくても、それを目の前の子ども1人ひとりに適用出来なければ意味がありません。
授業を見直すことで、どこをどのようにしたらいいのかがみえてきます。

どうやって、自分を知るの?




・自分の声を録音してきいてみるのもいいでしょう。
・子どもが帰ったあと、教室でほんの少しの時間でも振り返ってみて、改善すべきことがなかったかを考えてみるのもいいでしょう。
・自分の授業を録画して(はじめの5分でも。)、客観的にみてみるのもいいでしょう。

振り返りは時間がかかる作業です。
ですから、一つの教科だけでもピックアップして振り返って見ても良いかと思います。
自分を見つめ直すという作業は、やる価値は十分にあります。

私はずっと悩み続けていました。
でも、その悩みがあったおかげで学ぶ意欲が沸いてきたのは事実です。
自分に必要なことは、目の前に現れるのだと思います。

今の現在地位を確認し、今、自分はどうすればいいのか。
もしどうしたらいいのか分からないなら、どんどん同僚の先生に相談したり、ネット上で相談したり、まずは動いてみてください。

行動することで、きっとあなたは変化していきます

人それぞれ、歩みの速度は違うので、まずは焦らずに進んでみてください。
私も相当、歩みの遅い人間なので、途中で何度も投げ出したくなりまた。
でも、やってよかったと思っています。

教師にとって、教える相手は生身の人間です。
教育技術を全て身につけた授業なら、きっとこれからAIがやってくれると思います。
AIには出来ない、あなたにしか出来ないことを、今から身につけていきましょう。

 


執筆者情報

meg【教師】
小学校教員の経験をもとに、学校現場での悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。