信頼を身につけるのは、意外と簡単だった⁈
今まで何回か信頼についてお伝えしてきました。
今回は、「信頼を身につける簡単な方法」についてお伝えします。
「なぜ、最初からこれを伝えてくれなかったの?」という声が聞こえてきそうですが、それには理由があります。
これは簡単な方法なだけに、継続が難しいのか、飽きてしまうのか…そもそもこのやり方を聞いたときに、知識としてだけ入れて、実際に行動しない人が多いという印象があり、伝えることに迷いがありました。
ですが、継続さえすれば、身についていくものですので、ぜひ試されてみてほしい方法の一つです。
方法はとてもシンプルで簡単。
だからこそ、素直に実践している人には結果が出て、初めから疑ってかかっている人は当然、結果どころかこれを知っただけで終わってしまいます。
やるかやらないかは、自分次第。
それでは早速お伝えしていきます。
それは、「自分を大切に扱う」ということです。
具体的には、「自分を好きになる」ということです。
さらにどのようにすればよいのかその方法は?というと、「自分を愛でる」ということです。
ここまで読んで、「そんなことで、信頼が身につくの?」と疑う方、「何言ってるの⁈」と批判的な方は、まだこの先の方法を試すのは難しいと思うので、別の方法を試されていくことをお勧めします。
では信頼を身につけたい方はぜひ試していってほしい、その「自分を愛でる」方法を以下からお伝えします。
まず、「自分を愛でる」ということ。
愛でる、とは
”人や動物などを可愛がること、その美しさや可愛さに惚れ惚れしながら、鑑賞すること”
とあります。
昔の日本人は所作が美しく、また、全てのものに命が宿っていると考え、大切に丁寧に何に対しても扱っていました。
それが「自分を愛でる」とどういう関係があるのかというと、自分も、その一部であるということです。
昔は、自分の所作を「愛おしい」とさえ思っていたと言います。
なぜそれで信頼が身についてくるかというと、まずは自分が自分を信頼できるようになってくるからです。
自分のことを信頼できない人が、他者から信頼されることはあり得ません。
仮にあったとしても、それは見せかけなので、本当の信頼とは言えないのではないでしょうか。
そして、自分のことを丁寧に扱っていた昔の日本と比べ、自分のことを、あまりにも現代の人たちは粗末に扱いすぎていないでしょうか?
海外に住んでいるとよく分かるのですが、特に、日本人は自分への扱い方がひどいです。
かわいそうなくらい、自分に無理をさせています。
本当は少しでも座りたいのに、「あと少しだけ」といって自分に我慢させていませんか?
子どものため…といって、自分の時間を犠牲にしていませんか?
もちろん、子どもと関わっているのであれば、「子どものために…」と時間を使うことは当たり前なのかもしれません。
しかし、それが自己犠牲の上になりたっているのであれば、それは考えるべきだと私は思います。
なぜなら、私自身がそれによって体調を崩し、鬱状態に陥っていたといえるからです。
さらに、その状態で子どもたちと関わっていることが果たして健全なのだろうか?と今なら思います。
その頃は必至だったので、そんなことを考える余裕もありませんでした。
しかし、よく考えてみてほしいのです。
自分を大切にできない人に、子ども達が何を学べるというのでしょうか?
もし、その人から何かを得るとしたら、それは目の前の子ども達も同じように将来、自己犠牲の上で人と関わっていくことになってしまうかもしれない、ということです。
知識より、その人から何を学ぶのか?
学校現場、家庭で大事なのは、そこだと思うのです。
その人が、心から楽しんでいれば、子どもは自然とその人が発する言葉、知識を取り入れていきます。
何よりも、その人の雰囲気や所作、言葉のニュアンス、在り方、考え方を柔軟な頭で、どんどんと吸収していきます。
ですが、もし、その人が自分を大切にできず、自己犠牲の上に目の前に立っているとしたら…それは決して良い影響を与えているとは言えないのではないかと思うのです。
とはいえ…
いつも楽しくしてなんていられない!
教えなければならないことが山ほどあるし、仕事だってたまってる!
そんな呑気なことを言ってられないよ!
と言いたくなる気持ちはよく分かります。
なので、簡単にできる、信頼を身につける方法を実践してほしいと思います。
これは他者からの信頼だけに限らず、何より自己信頼につながっていきます。
まず問いたいのが、
自分の身体、自分の手、自分の足…など、自分自身をねぎらっていますか?
自分の肉体は、自分のものであるからと、粗末に扱っていませんか?
面白いことに、自分の身体を粗末に扱うと、他人からも、同じように粗末な扱われ方をしてしまうんです。
おそらく、子どもと関わる多くの方は忙しいので、自分のことを後回しにしてしまいがちなのではないでしょうか?
一日10分でもいいので、自分のためだけに時間を取ってあげてください。
携帯電話をみる時間を少しだけ減らして、自分の身体と対話する時間をもってください。
まずは意識するだけでも違ってきます。
自分に意識を向けてあげてください。
そうやって少しずつ、自分への扱いを変えていきます。
そして私たち日本人の先祖のように、自分を大切にし、自分を愛でられるようになると、自分への信頼が増してきます。
すると、それが鏡のようになり、他者からの信頼が生まれてきます。
やることはそれだけです。
自分の身体と対話する。
できるのであれば、お疲れ!と言って、自分の手をトントンと赤ちゃんを癒すようにさすってあげる。
または、ちょっとした隙間時間に、顔や身体をさすってあげる。
手当てという言葉は、手を当てて治療したことが語源となっています。
本来、人間の手にはそれだけの力があるということです。
幼い頃、または特に小さな子ども達は、「いたいの いたいの とんでいけ~」となでてあげるだけで治ってしまうことも多いかと思います。
それはつまり、思い込みというより、手を当ててあげることで実際に癒しをもたらしているといえるのです。
それを自分にしてあげるのです。
最初は抵抗があるかもしれません。
でも、これが自然にできるようになると、自分への信頼が増していきます。
これは実証済みですし、そういった人の話も聞いてきました。
手を当てて、自分への頑張りを褒めてあげる。
自分を自分で癒してあげる。
そうすると、自分を大切に扱えるようになってきます。
それと並行して、自分の我慢していることは、できる限り、やってあげる。
それは大きなことではなく、ため込んでいることがあれば紙に吐き出してあげたり、トイレに行きたい時は行ったり…といった日常の小さなことをやっていくことで効果があります。
まずは自分を信頼することから始めていきませんか?
それは遠い道のりのようで、やっていくと意外と一番の近道になっていきます。
自分のことを粗末に扱う大人より、自分のことを大切している大人に惹かれるのは、人間であれば自然なことだと、私は思います。
■ 執筆者情報 森田恵
現在、アメリカ在住。10年の小学校教師の経験を活かし、渡米後は日本語の家庭教師や、現地校にて日本の文化を伝えたり、日本語を教えたりして過ごす。現在3児のママ。2度の流産経験により、食や環境、ママの状態が子どもへ与える影響などに興味を持つ。さらに、それらに加え、意識によってもたらされる変化を日々、体感を通して実践している。