あなたの「信頼」の定義を教えてください。

【更新日】 2024年4月13日(土) コミュニケション・外国語運用能

「信頼」とはあなたにとって、どういうものですか?


面白いことに、この質問をすると、
一人ひとり全く違う返答が返ってきます。

信頼についての「定義」を教えてほしいのです。


あなたにとって、「信頼」とは何ですか?
「信頼」についてどう思っているのかを教えてください。

私にとって「信頼」とは
お互いがありのままでいられる状態。
その場にいることでその力を発揮できる関係性。

といったところでしょうか。

実際、辞書などで調べると
「信頼とは、信じてたよること。たよりにできるとして信ずること。」
とあります。

ですが、それを実際に全く同じ意味として自分の言葉として持っている人は少ないのではないかと
多くの人を見て思うのです。

それぞれの人が経験上、感じたり、関わったりする中で
言葉というものはその定義を変えていきます。

そしてその言葉の定義通りに人は生きています。


だからこそ、ここで問いたいのです。
「あなたにとって、信頼とは何でしょうか?」

もし、あなたが「信頼さえ得られれば全てうまくいく。」と思っていると、信頼を得るまではうまくいかないような状況になる可能性があります。

もし、あなたが「信頼とは居心地がよくて、何でも言い合える関係性」となっている場合、その信頼へのフォーカス先に向かって、順調に進んでいけるといってもよいのです。

このように「信頼」に限らず、日ごろ使う言葉により敏感になってみると、
面白いほどにその人がにじみ出ています。

教育関係のこのブログでは少々書きにくいのですが、
「お金」というものについての「定義」を聞いていくと、
面白いほどにその人のそのままが表れています。

例えば、お金に対するネガティブなイメージがあると、
その人はお金で苦労したり、お金が入ってこないということが起こっています。

そして、今回「信頼」というあなたの定義を改めてこの新学期の時期にご自身に問うてもらいたいのです。

信頼というものが、「私には信頼を築くのが難しい」という答えが返ってきた場合、
おそらく、実際に信頼を築いていくのが難しい現実になっていることが多くあります。

また、「信頼される教員になるには、まずは教育技術を磨かねばならない」という答えが返ってきた場合、
おそらく、あなたが教育技術を磨き、自分にとって満足が得られるまで信頼を築くのは難しくなっていく可能性があります。

さらに、「私は信頼を失った経験がある。だからこそ、そうならないように意識しなくては。」と思っていると、その経験が、マイナスなものになってしまい、同じようなことが繰り返されてしまいかねません。
その場合は、その経験に対して、「あなたはどうだったらよいのか?」「どのような関係性が望ましいのか?」とみる方向を変えてほしいのです。

なぜなら、私自身がそのように「失敗を活かそう」と意気込み、逆にそのイメージ通り、その経験を活かすというより、そのままなぞる形で進んでしまったということがあります。

こんなイメージをしたり、フォーカス先を変えたり、定義を見直すことに何の意味があるのか?と言われてしまうかもしれません。

でも、私の経験上、この無意味なことが、些細なことが、人生を大きく左右してしまうということを身をもって体験しているのです。

だからこそ、少しの時間でも、少しでも意識をずらして考えてみてほしいという提案です。

そして、この「定義」について、
もしあなたが子ども達と関わっているのであれば、
その共通言語として、
言葉の定義がずれていると、
様々な場面で子どもとのズレが生じてきます。

それこそ信頼というものが崩れてしまったり、
逆に信頼が築けていったりといったことが起こります。

「そういう意味でいったのではなかったのに…」
「勘違いされてしまった…」
「何か、あの子との会話でずれを感じる。」
そういった違和感を感じた時は、
言葉の定義というもののすり合わせが必要なのかもしれません。

また、例えば宿題一つとっても
「宿題はつらいもの」という定義をもっていたとすると、
その子は
取り組むことすら嫌気がさします。

それならば、その定義を書き換えるように、
初めのころはその子にとって
「楽しい宿題」を用意するなどの工夫が出来るのではないかなと思います。

この機会に、ぜひ、ご自身の使っている言葉の定義を見直してみてください。

教員だから、辞書通りの定義で生きている、
なんて方もいらっしゃるかと思います。

でも、そういった方に限って、
その言葉の定義はとても個性的で、独自な観点を持たれていることも多いです。

それで生きやすい、自分の思うように子ども達とも関係性が取れているのであれば、
それは何の問題もないかと思います。

でも、何かの引っかかりがあるのであれば、
または、このブログを読んでくださっているのであれば、
何かあなたにとって一度立ち止まって考えてみることも必要なのかもしれません。

新学期、何かのきっかけになれば幸いです。

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■ 執筆者情報■森田恵
子どもが好きで教員を目指すが、挫折。退職を考えるも奮闘し、次第に毎日が楽しく、子ども達からも「先生大好き!」と言われるように。そんな教員時代の経験をもとに、悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。結婚を機に、渡米。10年の小学校教師の経験を活かし、渡米後は日本語の家庭教師や、現地校にて日本の文化を伝え、日本語を教えて過ごす。現在3児のママ。2度の流産経験により、食や環境、ママの状態が子どもへ与える影響などに興味を持つ。さらに、意識によってもたらされる変化を日々、体感を通して実践している。