「教員らしさ」に縛られない、新しい信頼の形

【更新日】 2025年4月12日(土) コミュニケション・外国語運用能

「常識を疑え。」


いきなり、こんな言葉を見て驚かれたでしょうか?

でも、今の時代だからこそ、あえて問いたいのです。

もちろん、型破りになれとか、ルールを破れという話ではありません。
私が伝えたいのは――
「“あなたの中の”常識、ちゃんと疑ったことがありますか?」ということ。

「こうあるべき」
「昔からこうしてきた」
「みんながやっているから」

その“当たり前”の奥に、あなた自身の感覚は、ちゃんとありますか?



社会は、毎年どころか毎月のようにアップデートされています。
けれど、学校はどうでしょう。
空間、時間割、指導のあり方、人間関係……
何十年も同じ“型”で回っていませんか?

たとえば教室のレイアウト。
黒板の前に整然と並ぶ机、掲示物、時間割。
それは本当に、あなたや子どもたちにとって心地いい空間でしょうか?

「必要だからやっている」
たしかにそうかもしれません。

でも、1年間、あなたも子どもたちも何時間も過ごす場所です。
忙しい中でも、「ここ、ちょっと気持ちいいな」と思える工夫、ほんの少しでもできたら。
まずは、自分の机の上からでもいいんです。



これは、空間だけの話ではありません。
日々の業務や、職員室の空気、指導のスタイル……
どこかで「ちょっとモヤっとするな」と思った経験、ありませんか?

その違和感に気づく感度を、これからは大切にしてほしいのです。

私たち教員は、つい「子どもたちのために」と頑張りすぎて、
自分の感覚を置き去りにしがちです。

でも、私たち大人が「自分を大切にする感覚」を持たないまま、
どうやって子どもたちに“自分を大切にしていい”と伝えられるでしょうか?



「言われたから」
「常識だから」
そんな判断軸ではなく、
「私はこう感じたから、こうしたい」
その感覚に、少しだけでも寄り添ってみませんか?

たしかに、学校はまだまだ閉鎖的で、変化には慎重な場所です。
でも、そんな場所だからこそ、
あなたの小さな変化が、大きな波紋になるのです。

5年後、10年後。
どんな学校にいたいか。
どんな教員でありたいか。
どんな「自分」でいたいか。



真面目すぎなくていい。
でも、まっすぐに。

ユーモアを忘れずに、
ぜひ「私はこう在りたい」を大切にしてください。

あなたという存在は、
子どもたちにとっても、学校にとっても、かけがえのない唯一無二です。

まずは今日、ほんの少しだけでいい。
自分の中の“違和感”に、気づいてみてください。

その感覚を起点にした選択は、
きっと、これからの信頼を築く第一歩になるはずです。
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■ 執筆者情報■森田恵
子どもが好きで教員を目指すが、挫折。退職を考えるも奮闘し、次第に毎日が楽しく、子ども達からも「先生大好き!」と言われるように。そんな教員時代の経験をもとに、悩みを持つ人に役立つことを伝える活動を行っている。結婚を機に、渡米。10年の小学校教師の経験を活かし、渡米後は日本語の家庭教師や、現地校にて日本の文化を伝え、日本語を教えて過ごす。現在3児のママ。2度の流産経験により、食や環境、ママの状態が子どもへ与える影響などに興味を持つ。さらに、意識によってもたらされる変化を日々、体感を通して実践している。