南の島からの働き方改革通信(7月7日号)
第3回:「人権」という軸で学校を見直す――安心できる学びの場へ
①の働き方の問題は、労働基準法を無視し、国ぐるみで見て見ぬふりをしている実態があります。これは人権侵害です。
②の冷たい視線や評価は、評価する側・される側の双方に差別意識が働いているということに気づかなければなりません。
③や④の取り組みも、家庭学習や制服の強制が構造的暴力になっていることに、私たち大人が気づく必要があります。
まずは、私たちが「子どもの権利条約」を学び直すことから始めましょう。
そして、子どもが「話していい」と思える学校、「伝えていい」と思える教師との関係を築いていくことが必要です。
息苦しい美徳や伝統的な価値観が支配する学校ではなく、子どもの声が聴かれ、安心して過ごせる学校を目指すべきです。
問題を「問題」として言語化できる力を持ち、仲間とともに変えていける教員が増えたとき、学校は確実に変わっていきます。
教員の多忙さは、結果として子どもにも不利益をもたらします。その負のサイクルを断ち切るには、個人の努力に任せきりにせず、教育行政も自分ごととして本気で向き合う必要があります。
そして、何より最後に強く伝えたいのは――
バランスを崩す子どもや教師が「悪い」のではない、ということです。
その声に丁寧に耳を傾け、誰もが安心できる学校を、ともにつくっていきましょう。